☆れいこさんのお部屋へようこそ☆

宮城のこと、大好きな京都や神戸、大阪、そして読んだ本のこと美味しかったものなどを書いています☆彡(時々美術音楽関係とか)

あぐり 愛人との対決?

芸妓の鈴音が、淳之介が亡くなったと勘違いするシーンも

彼女らしい。画家の愛人が現れて、

「お腹にはエイスケの子供がいるのよ」なんてタンカをきられて、

一時はエイスケを憎むあぐりでしたが、お金を包んで愛人へ

渡すなんて、ひと昔前の政治家の奥さんみたいですね。

残された者同士なんて「同じ男性を愛した者同士」

なんて深い人類愛まで到達する境地ってすごい。

鳥の「かっこう」に例えて置いて行かれたという例えも、自分は

エイスケという男性を誰よりも理解し愛していたという自負が

感じられました。

 

愛人からすると、同じ芸術家同士で分かり合える世界線だったと

思いますが、正妻からすると、一家を支えるために仕事頑張って

いるのに、なんで?って思いもあると思いますし。

芸術家にはパトロンが必要ですが、パートナーになるには

「この地球上に元気で生きていてくれれば何もいらない」位の

嫉妬などという感情を超えた深い愛が必要なんですね。

 

あぐりの事も愛してはいるけれど、芸術家としてのエイスケを理解

できるのは愛人のほうだったということか。

 

実際にはあぐりへの愛の小説はなかったらしいですが、

そこは萬斎さんのイメージを崩さないためもあるんでしょう。

 

朝ドラってこないだの「おちょやん」みたいなダメ旦那・ダメ親父が

たまに出てきますが、エイスケさんは愛され系のダメ旦那だったと

思います。まぁいい旦那だとヒロインが奮起して仕事頑張ったり

しなくなるパターンがあるのかな。朝ドラつながりで、

「あさが来た」でも(波留がヒロイン・大同生命の実業家のとき)

玉木宏も愛され系ダメ夫パターンでしたが、さすがにここまで

ひどくはなかった。

ディーン・フジオカの五代様もすごい人気でしたよね。

今、「青天を衝け」でも活躍されてます。

 

脚本がいいのだと思いますが、劇中の演者さんの言葉が

いいですね。憐太郎さんが

「あいつの叫びを分かってやれなかった自分は馬鹿だ」とか、

残された者の痛みをよく表していると思います。

 

あと、お化けになって最後に子供たちに会いにくるのも

泣けたな~。愛人がフランスへ行ったと知り、

エイスケさんも亡くなってもうあぐり以外の女性の所へ

行くことはなくなり、どこかほっとした感じで終わりましたね。

不思議な二人の関係でしたが、あぐりはまた前を向いて生きていく。

もうエイスケさんに振り回されないと若干つまらないが、

これからも楽しみです。

 

読んで下さってありがとうございました。