「ヴィオラ母さん」を読んで
お母さまのことや自身の少女時代をを綴られた本。
シングルマザーでヴィオラ奏者の母リョウコさんは
ヤマザキさんにとっては、鼻息荒く野生の馬が子育て
しているが、好きな事を仕事にして、人生を楽しんで
いていいお母さんだった、という内容だった。
自分もこんな風に生きて、人生を謳歌してよいと
ヤマザキさんも思ったという。
素敵なお母さんでうらやましいな、と思う。
でも、自分のお母さんだったら、ウーンとなっちゃうかな。
私の母も料理・掃除等の家事全般が苦手だった。
実家は商売していたので、忙しさを理由に私の母も
高校の時はお弁当作ってくれたことないし、
友人がいつも羨ましかったな~。
全体的にはいい内容でした。
本の中でマンガのエピソードが幾つかあり、
「音楽は情緒を豊かにして優しい人間の
心を育む!」と言ってバイオリンを習わせたり、
洗顔せっけんがなくて洗濯石鹸で顔を洗ったり、
1週間くらい賞味期限の切れた乳酸菌飲料を
飲んじゃったり、面白エピソードが
いっぱい。でも、優しい人で、離婚した元夫のお母さんと
離婚後も一緒に暮らしたり、動物好きで
優しい一面もあって、素敵な人なのだ。
私の母と比べるのは失礼でしょって
ヤマザキさんに怒られそうかな。
本の中で、お母様湘南白百合を卒業されたとのこと。
川端康成の娘さんも通っていたというのをこの
本で知り、そうか、だから白百合ってお嬢様の学校
なのだと改めて知りました。強羅にある白百合は
「ごきげんよう」がごあいさつって聞いたことが
あります。東京の白百合も有名だもんな~
話がそれましたね。
本の最後がいい締めだったので、紹介させて
下さい。
「呆れたり泣いたり笑ったりしながらも、毅然と前へ
進む。それが私にとっての、リョウコの母親らしさ
であった。」
「この地球に生まれてきたからには、この海がどれだけ
広いのかを教えてあげる。海という世界で生きるのは厳しいけど、
どこまでも、どんどん思う存分に泳げるということだけは
教えてあげる。だからそのあとは自分で好きなようにどんどん
生きていくのよ」
私も子供たちの前で、ママ頑張ったよ~って
胸を張れるようでありたいと思いました。
遠いかな~
まんが入りで、他にも面白エピソードや
ちょっと切なくなったり、
心が温かくなる話がいっぱいなので、機会が
あれば手に取ってみて下さいね。