「私はスカーレット」を読んで
こういうのを書かせたら林真理子さんって本当にうまいなあと
思います。昔続編がでましたが、なんか面白くなくて林さんのが
しっくり来て面白いですね。
私の場合、映画を先に見て感動し、原作は高校生の時に読みましたが、
文庫本の上下巻で読むの大変だったけど、南北戦争の時代の渦に
飲み込まれながらも一生懸命生きているスカーレットに憧れたり
しましたっけ。
ファンって公言されていただけあって、言葉遣いも分かりやすくて
若い女の子の気持ちとか林さんが憑依したかのごとく
スカーレットが語ってくれており、二巻目ではレット・バトラーが
出てきますが、なんだか林さんの小説に出て来そうなイメージです。
これを読んでぜひ原作や映画も見てもらいたいと思いますが、
今どきの女の子はもう「風と共に去りぬ」とかは知らない人が多いんだろうな。
スカーレットってわがままでうぬぼれの強い嫌な女だけど、
お母さんに嫌われることを気にしたり、オハラ家の長女として
「お父様、家に帰りましょう」って年老いた父親を励ますシーンとか、
家を守る為に奮闘したり、意外とビジネスセンスがあって、責任感も
あるし、キャラ立ちしてるんですよね。
どんなことがあっても乗り越えていける強さもあるし、
ラストで「タラへ帰ろう」って、帰る故郷もあるし、いいなぁ。
「明日は明日の風が吹く」って、これは和訳が素晴らしいんですが
いつも前向きで頑張りやの所は見習わないといけないなと
思います。3巻はこれからですが、出産したばかりのメラニーを連れて
戦時下で馬車でタラへ帰るところは原作でもその勇気に感動しました。
スカーレットのいけない所って、自分の持っている幸せに気づけなかった
こと。本当に自分を思いやってくれた人のことを大事にできなかった
こと。それが可哀想だと思います。
今の若い女の子にも是非手に取ってもらいたいと思います。
読んで下さってありがとうございました。